公示価格と評価額の違いとは?
~入間市の不動産を相続・査定する前に知っておきたい基礎知識~
不動産を相続したとき、特に自分が住んでいない地域――たとえば入間市の不動産を県外在住の方が引き継いだ場合などは、「この土地・家の価値はいくらなのか?」と迷われる方が多いと思います。その際によく耳にするのが「公示価格」や「評価額」といった用語です。しかしこれらは似ているようで目的も金額も異なります。ここでは、査定や売却の前に知っておきたい基本的な違いをわかりやすく解説します。
公示価格とは?——国が出す「不動産のものさし」
「公示価格」とは、国土交通省が毎年発表している、土地の基準となる価格のことです。これは「もしこの土地が自由市場で取引されたら、いくらになるか?」を想定して、専門の不動産鑑定士が調査・評価したものです。
たとえば入間市内であれば、入間市駅や西武池袋線沿線の標準的な地点が調査対象となっており、その結果が国のデータとして公開されています。この価格は、市場での実際の取引価格(時価)に最も近い基準値として、相続税の参考や不動産売買の目安になります。
ただし、公示価格はあくまで「標準的な地点」の価格です。自分が相続した不動産が、駅から遠かったり、古い家屋付きだったりすれば、そのまま当てはめることはできません。
評価額とは?——税金を計算するための「行政用の価格」
一方、「評価額」は主に税金を計算するために使われる価格です。たとえば、
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固定資産税評価額:市町村が定める価格。毎年、固定資産税を計算する基準になります。
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相続税評価額(路線価):国税庁が発表する「路線価」に基づき、相続税の課税額を決めるための基準。
これらの評価額は、公示価格よりも**やや低め(概ね70〜80%)**に設定されています。つまり、相続税の申告などで使われる価格と、実際に売買されるときの価格は異なるのです。
査定価格とは?——現実の売却を意識した「実勢価格」
入間市の不動産を売却する場合、まず不動産会社に査定を依頼する方が多いと思います。このとき提示されるのが「査定価格」です。これは、公示価格や評価額、過去の取引事例、現在の市場の動向などを総合的に判断して算出される、**実際に売れそうな価格(適正価格)**です。
査定価格は、以下のような個別事情によって変わることがあります:
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築年数やリフォームの有無
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駅からの距離や周辺の生活環境
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土地の形状や接道状況
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空き家状態か、すぐ住めるかどうか
特に、**県外在住で不動産の管理が難しい場合や空き家状態であれば、早期売却を前提とした「やや低めの査定額」**が提示されることもあります。
成約価格とは?——買主と売主が合意した「リアルな価格」
最後に、「成約価格」とは、実際に売買契約が成立した価格のことです。これは査定価格をもとに交渉した結果決まる金額であり、**市場での最終的な「答え」**ともいえる価格です。
つまり、
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公示価格:国が出す「目安」
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評価額:税金のための「行政価格」
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査定価格:売買を見据えた「目標」
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成約価格:実際に取引された「結果」
というように、似ているようで役割が全く異なるのです。
相続不動産の売却を考えるなら
相続によって得た入間市の不動産をどうすべきか悩んでいる県外在住の方には、まずは地元の不動産会社に査定を依頼し、上記の価格の違いを踏まえたうえで、売却・活用の判断をすることをおすすめします。特に入間市のように住宅需要が安定している地域では、早めに動くことで有利な条件での売却ができる可能性もあります。
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